令和元年10月10日に開催された文教消防分科会では、主査および副主査の互選が行われた。臨時主査を務めた丹生谷利和委員が、主査に山瀬忠吉委員、副主査に向田将央委員を提案し、全会一致で承認された。
その後、平成30年度松山市一般・特別会計決算の認定が審査に入った。主に消防局関係についての審査が進められる中で、丹生谷利和委員は、消防法令違反に関する質疑を行った。消防予防課の西岡克仁課長は、重大な消防法令違反は、不特定多数を収容する施設における設備不備を指摘した。具体的には、スプリンクラーや消火栓、自動火災報知設備の未設置に関するもので、30年度には16件の違反が確認されたと説明した。
丹生谷委員は、すでに改善された件数や現在の違反件数についても質疑。西岡課長は、平成30年度に是正されたのは15件で現在も5件の違反が残っていることを報告した。これには、設置にかかる費用に対する意識の低さが影響していることが示唆された。この問題に対して桃山公民館の市民参加を促す取り組みのように、啓蒙活動が必要であるとの意見も出た。
次に、教育委員会の審査が開始された。山本智紀委員は、教職員の研修内容について質問し、特に新しい学習指導要領に向けた英語教育への取り組みを尋ねた。教育研修センターの稲田直行事務所長は、指導力向上を目指す研修や模擬授業を行い、教員が安心して英語を教えられるよう努力していると回答した。
また、教職員の心の相談事業に関する質問も上がった。初任者への相談活動が行われ、相談件数が増加している現状も踏まえ、今後の対応が求められる。特に、教職員間でのいじめ防止に向けたサポートが必要という意見も出た。
この日の分科会では、さまざまな意見が交わされ、今後の消防局や教育委員会の取り組みが注目された。また、市立図書館や文化財関連の活動報告も行われ、地域の教育環境を支える重要な点が強調された。