令和元年12月4日に開かれた湯沢市議会の定例会では、地域活性化やインフラ整備に関する重要な議題が取り上げられた。
市長の鈴木俊夫氏は、小安峡温泉地域の活性化に向けた取り組みとして、観光振興計画の策定を発表した。これにより、地域の自然資源を最大限に生かし、観光客を呼び込む施策が進められる。市長は「観光単体ではなく、産業として成り立たせることが重要」と述べ、観光と地域経済の融合の必要性を強調した。
兼子正寛議員は、地域資源を活用する具体的なマーケティング戦略の進捗について質問した。市長は、「過去2年間の取り組みを振り返り、来年の冬季観光を見据えた新しい体制を模索している」と応答。これにより、宿泊客数や来訪者の満足度向上を目指すと述べた。
光ブロードバンドの早期整備も議題となり、兼子氏が市内の未提供エリアについて言及した。市長は、民間業者への働きかけを続けているが、状況の進展がないことに対して、さらなる対策が求められると認識している。市が単独で実施する場合、費用面での大きな負担が予想されることから、「今後の動きを見て、柔軟に対応していきたい」と語った。
林道の維持管理についても議論が交わされた。兼子議員が適切な維持管理の必要性を訴える中、鈴木市長は「限られた予算内での優先度をつけ、地域の方が自主的に作業を行っている例も多く感謝している」と述べた。この地域での林道の役割は重要であり、利用者の声を聞く努力が求められる。
地域医療の充実に関する質問も経時的に進められ、鈴木市長はドクターヘリの離着陸場の設置状況を報告した。「周辺の医療機関との連携が重要で、市民の安心安全を守るための体制を整えている」と説明した。
豪雪対策についても、昨年の雪害を巡る市民からの要望に対して、市長は除雪体制の強化を今後進める意向を示した。秋田県内の気候の変動に伴い、早急な対策が急務であると認識しているようだ。
市民の生活を支えるための施策が次々と提起される一方で、議会内では市民の声をもっと反映させる必要性も訴えられている。今後の施策展開に注目が集まる。