令和6年6月定例会にて、瀬戸市議会は様々な重要課題に焦点を当てた議論を展開した。この中でも特に注目を集めたのが、中水野駅周辺の埋蔵文化財発掘調査に関する議題である。
臼井淳議員は発掘調査の実施状況について厳しく問うた。市の担当職員が「現在70%の同意状況のため、組合設立が遅れている」と指摘したことから、臼井議員はこの同意取得における透明性を求めた。一方、同議員は発起人会の議事録が不十分で詳細が欠如していることを問題視し、「公文書の留保は行政機関の信頼性を損ねる」と強調した。これに対して、内木柔都市整備部長は「今後、議事録の質を向上させる」と誓った。
さらに、会議では、訪問介護基本報酬の引き下げに触れ、過去最多の閉鎖や廃業が懸念されている現状についても議論が交わされた。市内の訪問介護事業者に対する影響についても評価がなされるべきとの意見が多く上がった。特に、訪問介護事業者が持つべき責任や市民生活への影響が深く見つめられる。
また、池田信子議員が報告したワーク・ライフ・バランスの重要性や、職員の働きやすさを向上する施策に関する質問も目立った。加えて、障害者施策についても注目され、より一層の充実が求められる。特に、医療的ケア児への支援が重要課題として指摘され、看護人材の確保と必要な環境整備が検討されていることが伺えた。
これらの議題には、市長の積極的な理解と協力を期待する声が多数上がった。市民サービス向上のために、各議員は柔軟な施策を提案し、議論が行われた。今後、これらの問題に対する市の取り組みが注目される。
今後、議会が示した結論を受け、行政がどのようにこれらの課題に取り組み、具体的な結果を出していくのかが問われている。市民の声を聞くことの重要性や、透明性確保の必要性が改めて認識され、行政が市民に寄り添う姿勢が必要であるとの見解が共有された。