令和6年3月定例会が行われ、様々な議案が審議された。
特に注目を集めたのは、瀬戸市名誉市民の推挙に関する議案である。この議案は、去る2月27日の本会議で既に提案理由が説明されており、その推挙理由には、推挙された人物の市政における貢献が含まれていた。
質疑では、臼井淳議員が「推挙の検討と合意形成がどのように行われたのか」と尋ねたのに対し、経営戦略部長の駒田一幸氏は、今年5月に市長が就任して以来、同氏の功績を振り返り、総合的に判断した結果として議案を上程したと述べた。
議会では、名誉市民推挙に第三者による審査を導入しない方針も示された。臼井議員が他自治体の例を挙げ、より客観的な審査を求めたが、経営戦略部長は「原則として第三者の委員会設置は考えていない」と強調した。これにより、本市の名誉市民の推挙プロセスの透明性に疑問が呈された。
次に、市有財産の無償貸付についての議案が審議された。この議案も質疑が行われ、具体的な内容についての説明が求められた。
さらに、令和6年度の予算案も議題となり、特に一般会計予算には、地域文化振興のための将棋文化振興モニュメントの制作が盛り込まれた。
地域振興部長の中島宗仁氏は、「藤井聡太名人の活躍を受けて、市民からの要望を反映した」と説明し、モニュメント制作に関する経緯を語った。
また、浄水場の老朽化や耐震化に関する質問もあり、都市整備部長の内木柔氏は、耐震補強が必要であることを明言し、将来的な費用の見込みについても言及した。
本議会では、数多くの議案が討議され、今後の市政運営に向けて重要な決定がなされることが期待される。議会は休会期間に入り、次回は3月22日に再開される予定である。議論が進む中、市民の意見をどのように反映していくのかが今後の課題となりそうだ。