令和2年7月30日、瀬戸市議会において、第3回臨時会が開催された。
本日の会議では、消防救急デジタル無線整備事業に関連する訴訟提起や、一般会計の補正予算に関する議案が審議された。
市長の伊藤保徳氏は、開会に際し、各議員に感謝の意を表し、議案の内容について簡潔に述べた。特に、消防無線整備事業の損害賠償請求に関する訴えに関しては、過去の入札において談合行為があったことが背景にある。
松井繁消防長は、消防デジタル無線整備事業に関する訴えについての詳細を説明した。過去に発覚した談合に対して、5社に損害賠償を求めるもので、請求額は約5,251万円であることが示された。これは、市が契約相手に対し、契約金額の20%に相当する額であり、地方自治法に基づく議会の承認が必要である。
続いて、尾島邦彦行政管理部長が令和2年度一般会計補正予算について説明を行った。この補正予算では、コロナウイルス感染症対策に関する費用や、横断歩道橋の緊急補修工事、及び消防無線入札談合に関連する訴訟費用の追加が含まれている。全体で歳入歳出それぞれ1億7,880万円を増加し、総額を約537億3,264万円とする予定だ。
議論の中で、臼井淳議員はこのデジタル無線整備事業に関する過去の入札の背景について質問した。消防長は、2社が応札した結果、富士通ゼネラルが落札したものの、具体的な談合の内容は把握していないと答えた。よって、訴訟提起を通じて公正な取引に基づく入札の機会を確保する重要性が強調された。
委員会審査を経て、両議案ともに全会一致で可決される見込みであり、市長は今後の対応について引き続き努力する意向を表明した。コロナウイルス感染者が増加する中、市の取り組みは重要性を増しているといえる。