令和2年12月の定例会では、日進市議会のさまざまな課題が議論された。特に、香久山地域のまちづくりに関する質問が注目され、坂林たくみ議員が通過交通の問題とその影響を指摘した。
坂林議員は、香久山地区のまちづくりにおいて橋を架ける計画が住民から反対の声を上げさせていると訴えた。地域住民は交通の増加による生活環境の悪化を懸念している。これに対し、都市整備部長の伊東敏樹氏は、計画は住区準幹線道路として位置づけられており、通過交通を制限したまちづくりが進められるとの見解を示した。
坂林議員は、株山環状線への橋の設置が交通量を増加させる恐れがあると警告した。伊東部長は、橋の設置が通過交通に影響を与えることは認めたが、まちづくりの理念を変更するわけではないと強調した。しかし、坂林議員は、住民の懸念は真剣に受け止めるべきであると反論し、住環境の保護を求めた。
その後の議論の中で、介護保険料の引下げについても言及された。川本賀津三健康福祉部担当部長は、制度開始から約2.1倍に上昇した介護保険料について説明した。坂林議員は、高齢者への経済的な負担が増している現状を指摘し、軽減策の拡充を求めた。特に、低所得者層への支援が重要であるとの観点から議論が進んだ。
さらに、障害者支援についても話題に上った。萩野勝議員は、改正バリアフリー法に基づく公共施設の対応状況を尋ね、生活安全部長の萩野一志氏は、主要な公共施設におけるバリアフリー施策についてその進捗を報告した。また、障害福祉サービスの継続のための支援も強調され、地域内のサポート体制の必要性が再確認された。
最後に、次年度の総合計画や都市マスタープランにおいて、コロナウイルスの影響による新たな課題に対応するための戦略が検討されることが求められた。本市が今後直面する様々な問題について、地域の声を反映させつつ解決に向かう姿勢が議会で確認された。