令和5年3月2日に開催された日進市議会定例会では、各議員が多岐にわたるテーマについて発言した。
今回は特に「不登校児童のケア」についての議論が注目される。山田久美議員は不登校の現状やその要因を取り上げ、市内の小中学校で令和5年1月末時点で183名の不登校児童がいることを指摘した。学習教育部長の加藤部長は、不登校の要因として子どもたちの生活リズムの変化や、ゲームや携帯電話の影響を挙げた。さらに、ひきこもり支援についても言及し、今後は学校が寄り添う体制を整えていく必要があると強調した。
次に、山田議員は「パートナーシップ宣誓制度」についての進捗を問うた。本市においては、パートナーシップ宣誓制度が令和5年3月1日に開始された。生活安全部長の杉田部長は、今後も制度の運用を通じて、要望や課題について調査・研究を進める旨を述べた。さらに、近隣市町との共同制度についても検討を進めることを約束した。
また、「ゆとりある保育の実現」についても議論が行われた。大川博議員は、保育士と園児の信頼関係の構築を強調し、保育現場における虐待防止のためのさまざまな取り組みが必要であると訴えた。こども未来部長の棚瀬部長は、保育士のチームワークや人間関係の重要性についても言及した。
教育行政に関しては、北小学校での教科担任制の導入が検討されており、次年度には実施を目指すことが報告された。この制度は、教員が学級を超えて授業を行うことで、より個別に対応することを狙いとしている。また、スクールロイヤー制度の導入についても話があり、法的支援が必要な場面への対応が強化される見込みである。
高齢者支援に関しては、川本健福祉部長が市内の高齢化の進行に伴う課題に言及し、地域での生活支援や健康維持のための多様な施策を進める重要性を訴えた。
今回の議会では多くの貴重な意見が出された。今後の市政運営に反映されることが期待される。