日進市議会は令和4年第1回定例会を開催し、複数の議案を審議した。特に日進市ふるさと応援基金条例や小規模企業振興基本条例の制定について賛成が相次ぎ、全議案が原案の通り可決された。
特に注目されたのは、日進市ふるさと応援基金条例の制定である。総務文教委員会の大橋ゆうすけ委員長が報告したこの条例は、ふるさと納税を活用し、市内事業者の支援や地域資源の活用促進に寄与するものである。議案に賛成した山根みちよ議員は、昨年度のふるさと納税で6,162件、総額3億円超の寄付があったことを挙げ、この制度の重要性を訴えた。さらに、クラウドファンディングを利用した取り組みの拡充も期待されている。
次に、小規模企業振興基本条例に関して、市民建設委員長の青山耕三氏が報告。コロナ禍で厳しい状況にある中小企業への具体的な支援策が求められる中、この条例の制定は地域経済の支援につながると強調。ごとうみき議員も賛成討論で、小規模事業者の立場を重視した対応が必要と述べており、全会一致で可決された。
また、医療や福祉分野に関する数多くの条例改正も行われた。特に、育児休業等に関する条例の改正は、妊娠や不妊治療に対する配慮を盛り込み、働く親を支援する内容になっている。賛成討論に立った白井えり子議員は、育児休業法の改正に伴う制度改善の重要性を訴えた。
さらに、市民建設委員会においては、介護保険や国民健康保険税に関する重要な改正も議題に上がった。そうした中で、福祉厚生委員会の坂林たくみ議員は国民健康保険税引き上げに対する反論を展開し、現行の負担が市民に及ぼす影響を問題視した。
最後に、全日程を終了する形で議会は閉会した。議長の武田治敏氏は、議会の円滑な運営に感謝の言葉を述べ、市長にも市民の福祉増進に尽力するよう期待をより一層示した。