令和4年6月29日、江南市議会において定例議会が開催された。
この日は、複数の議案が審議される中、特に注目されたのは一般会計補正予算に関する議案であった。特に議案第49号の撤回が発表され、江南市副市長・杉浦一郎氏は「決裁手続きの不備が発端であり、大変申し訳ない」と強調した。議案第49号は、予算計上の過程で重要な資料が取り下げられたため、撤回に至った。
さらに、議案第50号の令和4年度江南市一般会計補正予算(第6号)では、338億9,287万6,000円に対して、歳入歳出それぞれ3億9,052万2,000円の追加が行われる。総務部長・本多弘樹氏は「新型コロナウイルス感染症に伴う支援金が主な内容である」と説明した。特に、教育部及び健康福祉部からの支援策が重要視されている。
また、路上喫煙に関する条例の制定が議題に上がり、建設産業委員長の長尾光春氏は、条例施行後の具体的な対応や指導方法について質疑を受けていた。市内の喫煙禁止区域が指定され、それに伴う市民への周知が求められている。
一方で、請願第14号と第15号も審議された。第14号は布袋駅東複合公共施設の愛称を市民公募することを求める内容であったが、各委員より「既にネーミングライツの募集が開始されており、その決定は妥当」との意見が相次ぎ不採択となった。
第15号では江南市に同性パートナーシップ認定制度の制定を求めるものであり、賛成意見が多く寄せられた結果、採択された。これは性的マイノリティーの権利を認知する意義が強調されたものであり、多数の市民からの支持も受けた。
審議の最後には市長の澤田和延氏が今期の議会運営への感謝の言葉を述べ、「市民の期待に応える施策を進めていく」と決意を示した。今後の市政運営において、市民の声を反映させることが一層必要になるだろう。