令和5年6月15日、江南市議会において行われた第3号の定例会では、消防や避難支援に関する多くの質問が交わされた。特に、災害時の避難行動要支援者へのサポートに関して、伊藤吉弘氏が注目した。災害時、特に高齢者や障害者の避難を支援するため、江南市は具体的な名簿作成と、避難経路の計画作成を義務づけられている。「避難行動要支援者名簿は、平成23年の東日本大震災の教訓から始まりました。そのため、名簿の作成は非常に重要です」と健康福祉部長の貝瀬隆志氏が強調した。
また、伊藤氏が続けて質問したことで、最近の登録者数は683人であり、必要支援者が登録される必要性が提起された。加えて、最新の統計によると、登録者の多くは独り暮らしの高齢者が占めている一方、登録者数は横ばいの場合が多く、新規登録者数は年約60人程度の見込みと述べられた。
消防体制についても、特に消防北部拠点の建設計画が注目された。上田修司消防長は、「今後、北部地域への迅速な対応が求められています」と強調し、消防車両や職員の配置についてのビジョンも説明された。地域の安全を脅かす要因として、消火栓の取扱いや不適切な使用に関する問題も取り上げられ、市による早急な対応が求められている。
また、学童保育の待機児童問題も深刻な状況にある。現在、106人の待機児童を有しており、夏休みを控え、支援員の人材確保が急務とされた。片山裕之氏は「市民の体験を重視し、新しい取り組みを促進する必要がある」と提言し、地域全体でのサポートを呼びかけた。
布袋地区でのサマーフェスタに関しては、地域の商店街の人たちが主催することになり、行政側からの後押しが期待されている。特に、これまでの江南市民サマーフェスタの経験を踏まえた効果的な支援がWebなどを通じて伝えられ、地域の活性化が図られることが望まれている。
さらに、江南市では新たな取り組みとして、食育や地域振興に関する事業を展開し、住民の関心を高める内容が盛り込まれようとしている。全体として、市民が参加しやすい環境を整え、地域全体の底上げを図ることが目指されている。
このような議論は江南市のさらなる発展に繋がる可能性を秘めており、今後も市民が一丸となって協力し合う姿勢が求められている。