令和3年6月21日、江南市議会定例会において、重要な議案が審議された。
今回の会議では、江南市の職員の服務に関する条例の一部改正や、土地開発基金の設置、交通安全条例の改正についてなど、多岐にわたる議案が上程された。
特に注目を集めたのは、介護保険特別会計補正予算に関する質疑だ。尾関昭議員は、介護サービス支給決定事業における高額介護サービス費の振込誤りについて指摘した。
健康福祉部長の松本朋彦氏は、「4月30日に介護保険の高額介護サービス費等の振込を行った際、大量の振込エラーが発生した」と説明した。振込データの作成誤りが原因で、1,058件の全件がエラーとなった。
振込エラーの原因として、個人の被保険者番号を誤って口座番号として作成したことが判明。誤りの処理に関しては、松本部長が謝罪し、今後の再発防止策を講じる意向を示した。
「再発防止には複数の職員による確認が不可欠」との認識を持つ松本氏は、適切な処理方法とチェック体制の見直しに取り組むと述べた。
ただ、このような事案が市民に与える影響は深刻であり、尾関議員は「新たな予算を必要とする事態は残念だ」と述べ、補正予算の必要性を強調した。
また江南市の交通安全条例改正についても議論があった。特に自転車の運転者に対し、ヘルメット着用の努力義務を盛り込む改正は高齢者に対する安全対策への影響が懸念されている。
都市整備部長の野田憲一氏は「市として周知・啓発に努める」と回答し、今後の実行力に期待が寄せられている。
この議会では、土地開発公社の経営状況の報告や、補助金関連の議案についての質疑も行われ、市民への説明責任が重要視された。他にも請願や様々な報告があり、多くの市民の関心を集めた議会であった。シビアな問題が多い中、果たして今後、江南市はより良い方向に進んでいくのか注目される。