令和4年12月8日、和歌山市議会が開催され、地域コミュニティーの維持や民生委員の制度についての議論が行われた。議員によりますと、地域の自治会が減少し、民生委員の担い手不足が進行している状況に懸念を示した。
赤松良寛議員は、地域の自治会加入が5年間で74%から76%に低下した実績を示し、地域コミュニティーや自治会への参加促進が必要と訴えた。特に、自治会長の引受け手が減少している現状を挙げ、「コミュニティー維持のためには、一人一人の参加が重要だ」と強調した。
また、民生委員制度についての問題も指摘された。松村光一郎福祉局長は、現在の民生委員の人数は697人で欠員は34人であり、全国的な成り手不足の影響を受けていると説明した。「地域の宝である民生委員を守るために、周知活動を強化する」方針を述べた。さらに定数の見直しや、役割の明確化なども求められた。
学校教育における働き方については、赤松議員が教師の労働環境改善が求められる中、教職員が生徒と向き合う時間を増やす必要があると発言した。教育長は、「教職員の働き方改革に向け、各校からの意見も反映し、業務量の削減に努力していく」と応じた。また、学校図書館の利用状況についても、全校で最大限の利用促進を目指すとした。
尾花正啓市長は、地域のコミュニティー維持や民生委員の活動を「市が支えていくべき重要な役割」と位置付け、「地域の皆様とともに活動を支える道を模索する」と語り、議員からの提案に真摯に耳を傾ける意向を示した。市町村が持つ地域における役割の重要性が再認識される会議となった。