令和5年3月1日、和歌山市議会の2月定例会が開かれた。
議会では議事日程第1から、会議録署名議員の指名が行われた。指名されたのは、中谷謙二氏、中尾友紀氏、中村朝人氏の3名である。議長の戸田正人氏が指名を行った。
その後、一般質問が行われ、各会派の代表による発言が続いた。自民党市議団を代表した中谷議員は、特に食と農に関する問題に焦点を当てた。そして、世界における食料安全保障についての危機感を表明した。鈴木宣弘氏による著書の引用を通して、日本の食料自給率が低下している問題を指摘し、食の安全保障の重要性と緊急性を訴えた。さらに、現在のウクライナ戦争の影響で、穀物供給が不安定であることも指摘した。
中谷議員は、「日本の食料自給率は37%に留まり、国際情勢の影響を受けやすい」と述べ、国内の米を活用した食育の重要性を強調した。また、小麦の輸入依存が続く中、グリホサートの影響やアレルギー問題にも言及し、教育現場でのオーガニック食材の導入を提案した。具体的には、米粉パンの給食への導入や、オーガニック給食の拡充が求められた。
続いて、尾崎方哉氏から公明党市議団による質問が続いた。尾崎氏は、地域交通のあり方について言及し、近年の裾野の広がりを見据えて新たな交通手段を考慮する必要があると訴えた。さらには、和歌山市が持っている観光地の交通問題解決策として、交通網の整備の必要性を強調した。
市長の尾花正啓氏は、全体的な交通計画の見直しを進める意向を説明し、特に地域交通の機会拡大に努めるとともに、公共交通機関の拡充を挙げた。さらに、けやき大通りの再整備に向けた道筋も示し、地域のにぎわいを創出するための意見交換が進められるとした。公共施設のマネジメント方針についても言及し、長期的な視点での整備計画が求められることを強調した。
結論として、本日の会議では重要な議題が提起されたことが見受けられ、市民の安全かつ快適な生活を守るための施策を進める姿勢が示された。