令和3年12月2日の和歌山市議会定例会では、一般質問が行われ、スポーツ振興や子供たちを取り巻く環境についての重要な問題が提起された。
自由民主党市議団の中村元彦氏は、まずスポーツ振興について質疑を行った。氏は、新型コロナウイルス変異株による影響を懸念しながらも、国産ワクチンや治療薬の早期承認が必要であると強調した。スポーツ振興の法律や計画についても触れ、具体的な取り組みを求めた。氏は、「地方公共団体には、国民やスポーツ団体等のスポーツ活動を支援するため、地域の特性に応じた施策を実施することが期待される」と述べた。
続いて、子供たちを取り巻く環境についての質問が行われた。中村氏は、ネット犯罪の増加を指摘し、「子供たちの安全を確保するための対策が急務である」と訴えた。警察庁の情報に基づき、13歳未満の子供を狙った犯罪が増えていることを示し、「学校、家庭、地域が連携して子供たちを守る仕組みが必要だ」と発言した。この発言に対し、教育局長の津守和宏氏は、教職員やスクールカウンセラーによる支援体制の重要性と、SNSを通じたトラブル防止の取り組みを強調した。
次の質問として、子供たちの健全育成についての具体的な施策が求められた。中村氏は、特に教職員やスクールカウンセラーが積極的に関与することが求められ、小中学校の環境整備が重要であると指摘した。さらに、危機管理局の亀井利昭局長は、「犯罪防止に向けて大人が法令を守ることが重要」と話し、啓発活動の強化を約束した。
市長の尾花正啓氏も、スポーツ振興についての質問に対し、「市民が身近にスポーツを楽しめる環境づくりを支援していく」と述べ、スポーツを通じた地域振興を目指す姿勢を示した。また、SNSの利用やネット環境の整備が子供たちの安全に直結する点についても認識を示し、今後の取り組みに期待を寄せることを表明した。
全体として、今回の議会では、スポーツ振興や子供たちを取り巻く問題に対する市の意識が高まっていることが示され、具体的な施策の実現に向けた議論が行われた。