令和4年3月30日、和歌山市議会は臨時会を開き、議案や意見書案の審議を行った。
今回の議会では、特に「和歌山県特定複合観光施設区域整備計画に係る同意」が主要議題となる。市民の間では反対意見も根強く、議論は大きな関心を集めている。議案は特別委員会からの報告を受け、賛成多数で可決された。
議案を説明した遠藤富士雄君(IR誘致に関する特別委員会委員長)は、特別委員会での審査結果を報告した。委員会では多くの質疑を受け、懸念点が浮き彫りとなったが、最終的には賛成多数での決定となったという。また、少数意見として反対理由を述べた山本忠相君(IR誘致に関する特別委員会委員)は、透明性や地域住民への説明不足を指摘し、不安が解消されていないと強調した。
続いて、嶋本敏雄財政局長が「令和3年度和歌山市一般会計補正予算(第14号)」を説明した。この補正予算は、新型コロナウイルスの影響での施設整備や助成に必要な費用が含まれている。議員からは質疑が特になく、賛成の立場で採決され、可決された。
最後に、発議第1号として「海の日」の7月20日固定化を求める意見書案が審議された。この案も特に質疑はなく、賛成多数により可決された。
議員たちは市民の福祉や地域経済に対する期待や懸念を語り、今後の課題について真剣な議論を行った。市民の意見を反映させながら、今後も議会の役割を果たしていく意義を確認した。
尾花正啓市長は、「IR計画は和歌山市の未来にとってチャンスである」と述べ、推進への強い意志を示したが、同時に市民への説明責任と懸念の払拭にも努める考えを示した。議会は、今後も市民からの幅広い意見を尊重し、透明性の高い運営を目指していく。