和歌山市議会の令和6年2月定例会が、3月8日に開会された。
この日程では、最初に議長によって会議録署名議員が指名された。薮浩昭議員、川端康史議員、赤松良寛議員の3名が選ばれ、会議の正確な内容が記録されることが確認された。
続いて、一般質問が行われた。芝本和己議員が登壇し、主に市政の運営に関する問題を提起した。具体的には、令和元年に「SDGs未来都市」に選定されてからの5年間の取り組み状況と今後の展望について質問を行った。芝本議員は、「定期的に市民への情報提供が必要であり、出来るだけ多くの人に機会を提供するべき」と強調した。
市長の尾花正啓氏は、2020年に設立された「和歌山市SDGs推進ネットワーク」の取り組みについて説明した。350を超える企業や団体が参加しており、地域の持続可能な発展へ向けた活動が活発に行われていることが伝えられた。市長は、さらなる情報発信や市民との協力強化に努めると述べた。
人材育成についても議論され、芝本議員は、若い職員が情熱を持ち続けるための環境整備が急務であると指摘した。この件に関して市長も同意し、職員の配置や評価制度の見直しに取り組む考えを示した。
また、文化育成についての質問も行われた。紀の国わかやま文化祭の開催後の取組について尋ねられると、市の産業交流局長本田雅彦氏は、各文化団体の交流が深まっていることを報告した。自治体として「誰もが文化を楽しむことのできる町」を目指し、更なる施策に取り組んでいく考えを明かした。
さらに教育行政に関する質問として、学校適正規模化に関する進捗状況が問われ、阿形博司教育長は、適正化に向けた現状と今後の計画を説明した。特に、捨てられた空き家問題や、教育環境の整備が進行中であることも言及された。
水道行政に関連する議論も展開され、芝本議員は、水道料金の値上げとその理由さに関して質問を行った。市の企業局長は、資源の維持管理や施設の更新に向けた財源確保には水道料金の見直しが不可欠であると強調した。また、水道の広域化を積極的に進める考えも示され、施設整備に対する国や県からの支援の重要性についても触れた。
この日の議場では、複数の重要な案件が話し合われたことで、今後の市政運営や地域社会の発展に対する期待が高まったと考えられ、次回の常任委員会での具体的な議論を待ち望む声が上がった。