令和3年12月16日、和歌山市議会は定例会を開いた。
この日は、議案や請願に関する審査を行い、重要課題について議論が交わされた。特筆すべきは、令和3年度和歌山市一般会計補正予算に関する検討である。財政局長の嶋本敏雄氏によれば、歳入を26億4,775万円追加し、予算総額を1,557億9,090万円にすることが提案された。この補正予算は、新型コロナウイルスの影響を受けた世帯への支援を目的にしている。具体的には、18歳までの子供を持つ一定の所得以下の世帯に、毎子供5万円の給付金を支給するとしている。
また、シルバー人材センターに対する支援を求める意見書案も審議された。提出者の中谷謙二氏は、意見書の必要性を強調し、人材センターの重要性と市民への貢献を訴えた。この意見書案は、議会全体の賛同を得て可決される運びとなった。
その他、議案に対する質疑演説が行われ、様々な観点からの意見が交わされた。中村朝人氏は、補正予算に反対の立場から議論を展開。特に駅前広場を活用した民間企業との協力についての不透明さを指摘した。また、内容を精査する主体性を欠くとして指摘を受けた。特に市営駐車場について、民間への委託の必要性を疑問視した発言が注目を集めた。
この日の議題には、議員派遣に関する件や人権擁護委員候補者の推薦も含まれていた。両案件は、特に問題なく可決され、議会全体で提案が承認された。
会議の最後に、吉本昌純議長は閉会の挨拶を行い、環境改善と市民生活の支援について言及した。新型コロナウイルスの影響から回復しつつある市民生活の現状に触れ、さらなる課題解決に向けた意気込みを示した。議会運営に関する前向きな姿勢が、市民の信頼感を高める重要な要素であると考えられる。