令和元年9月17日に開催された和歌山市議会定例会では、税の滞納や延滞金問題、民間委託に関する一般質問が重要な議題として扱われた。
森下佐知子市議が延滞金の問題を取り上げ、市民の生活に寄り添った徴収方法の必要性を訴えた。税金の滞納者が直面する延滞金について、彼女は「生活が困難な市民に厳しい負担を強いる延滞金が課されることには問題がある」と指摘した。
この問題に対して、財政局長の川嶋正起氏は「延滞金は納期限を守るための公平性を保つためにも必要であるが、個々の状況を踏まえた柔軟な対応が求められる」との見解を示した。彼は、徴収チームが市民の生活状況に応じた対応を行うことを明言した。
民間委託については、森下市議が「市が民間に自主的な業務を委託することで、サービスの質が損なわれる可能性」を懸念。これに対し、総務局長の前寿広氏は「民間のノウハウを活かし、業務の効率化を図ることが目的だが、市民サービスの安定を損なわないよう配慮する必要がある」と述べた。
また、秋葉山公園の整備状況についても言及があり、「公園が適切に維持管理されないと、市民の安全や健康に影響を及ぼす」との意見が交わされた。これに対して、都市建設局長は「定期的な除草作業を行っているが、追加的な保全策を検討していく」と回答した。
さらに、シニアハンドブックの配布や利用促進方法についても議論された。現行の配布方法が個々の市民に周知されにくいとの意見から、増加が予想される単独世帯を支援する施策が求められた。福祉局長の宮崎久氏は「市報の配布時にシニアハンドブックも合わせて周知することを検討する」と述べた。
これら議論の成果を受け、今後は、市民からの意見を常に反映し、市政運営が行われることが期待されている。特に税の問題や公園の安全性については、市民生活に直結する課題であり、持続可能な対応が求められている。