令和4年9月21日、和歌山市議会では定例会が開かれ、様々な議題が浮上した。
特に注目されたのが、人口減少の現状とその対策に関する一般質問である。民主クラブの永野裕久議員は、和歌山市の人口が過去40万人をピークに約35万人に減少したことを指摘し、少子化が進む中、この問題への対処が急務であると述べた。
彼は、厚生労働省が発表したデータを引用し、日本全体で出生数が減少しており、和歌山市も例外でないと指摘した。市長の3期目が始まる中で、尾花市長には今後の施策について具体的な方針の提示が求められ、議会内での議論が活発に行われた。
質問の中で、出生率や人口動態に関する数値も触れられた。特に、令和2年度のデータでは、和歌山市の自然減が1,805人に達し、婚姻数も減少傾向にあることが報告された。この厳しい状況の中で、尾花市長は「人口減少抑制策は市の最重要課題」とし、様々な政策を進めていると強調した。
次に、視覚障害者施策についても質問が行われ、岡本和也都市建設局長は、視覚障害者の安全を確保するための施策の必要性に言及した。特に、踏切のエスコートゾーンの整備が進んでいない現状を説明し、今後の改善計画についても言及した。
林佑美議員は、学校給食に関する質問を行い、中学校の給食費無償化について具体的なスケジュールを聞いた。教育局長は、令和8年度中に全員給食化を実現する計画を述べ、その時期に無償化の実施を目指すと答えた。さらに、物価高騰が続く中で学校給食費の支援を行うことの重要性も確認された。
また、体育館の空調設備の整備についても言及され、急速な熱中症への対策が求められる中、進捗状況が報告された。現在進行中の設置計画に対する関心が高まる中、さらなる具体的な進展が期待される。
最後に、若竹学級の待機児童問題についても議論された。市は、低学年の児童を優先して受け入れることに努めているが、依然として待機児童が存在することが問題視され、今後も解決策について模索が続いていく。