令和元年12月4日、和歌山市議会の定例会が開催され、市民の健康寿命と介護予防に関する議論が行われた。特に、少子高齢化が進む中で、超高齢社会への対応が議員から注目された。
5番の堀良子議員は、急速に進行する少子高齢化について警鐘を鳴らした。特に2025年には団塊の世代が75歳以上となり、高齢者の人口ピークが2040年に訪れることを指摘。高齢者単独世帯の増加や就職氷河期世代の困窮も影響し、介護の必要性が高まる中、健康寿命の延伸が急務であると述べた。
堀議員は、具体的に健康寿命を延ばす取り組みとして、和歌山市が実施している一般介護予防事業「WAKAYAMAつれもて健康体操」などの参加状況について質問。健康局長の佐伯正季氏は、過去3年間の参加者数の増加を報告し、地域のボランティアリーダーの活動が重要であると強調。また、フレイル対策や自立支援に向けた市の取り組みについても言及した。
副議長の松本哲郎君は、堀議員の質問に続き、一般介護予防事業の重要性を強調した。堀議員は、健康寿命を延ばすためにはコミュニティの支援が必要不可欠であるとし、地域の体操グループやリーダーの存在を大切にするべきだと述べた。さらに、実施する各事業が介護予防活動にどう寄与しているか、参加状況の詳細を求める場面も見られた。
堀議員は、健康寿命と平均寿命の差を縮める重要性を再度訴えた。健康診断や早期治療、さらに介護予防までを合わせて実施することで、高齢者が安心して生活できる環境を整備することの重要性について、議員は意見を集約した。