令和6年3月1日、御坊市議会定例会が開催された。
議会では、会期の決定や補正予算案、条例改正案など多くの議題が取り上げられた。出席した議員全14名が各議案について詳細に審議を行うと共に、市長や各部長が提案理由を述べた。
市長の三浦源吾氏は、今議会が自身の任期中最後の定例会であることに触れ、これまでの4年間の市政運営を振り返った。「健康で明るく楽しく前向きに笑顔あふれるまちづくり」をキャッチフレーズに掲げた市政のもと、5つの重点施策について説明した。特に、災害対策と防災意識の向上は重要な施策の一つであり、市庁舎の新設や防災無線の整備、新たな消防指令システムの導入などが進められたと述べた。
また、子どもと大人が共に成長できる環境作りにも言及し、「子ども医療費の無料化」や「英語教育の充実」などの施策が進行中であるとした。その中で、市立図書館による読書活動促進や、学童保育所の拡充について具体的な取り組みを紹介した。
さらに、「健康でいきいきと安全に、ここに住みたいまち」をテーマに、市民の健康支援としてのがん検診や予防接種の取り組みを強調した。啓発活動や運動の促進など、市民の健康づくりに向けた具体策が次々と発表された。
また、企業誘致に関しては、日高港工業団地へのバイオマス発電所の建設決定が地域経済に寄与するとの期待を寄せた。観光資源の掘り起こしや地域の魅力発信にも力を入れる考えも示された。
最後に、令和6年度一般会計予算の概要が説明された。この予算案は、歳入全体の減少が見込まれる中で策定されており、市税収入の減少や交付税の見込みに自信がなく、持続可能な財政運営が求められている。
市長は、今後の市勢発展を願い、多くの市民と共に記念事業を実施し、街のさらなる発展を目指す意向を示した。議会は、提出された27件の議案に賛成し、議論をしながら無事に散会した。