令和4年9月御坊市議会定例会では、市民から寄せられた多くの声を受け、様々な問題が議論された。
主な話題の一つは、市営駐車場の利用についてである。市民からは、市営駐車場の料金が民間の駐車場より高額であることに対する不満の声が寄せられている。具体的には、乗用車の一日利用料金が1,530円であるのに対し、周辺の民間駐車場の利用料金は、300円から1,000円という場合が多い。
小川春美議員は、「公営であれば民間より安いのが当たり前だ」と述べ、市がその点を見直しすべきだとの考えを示した。また、自転車利用者からは、夜遅くの電車に合わせた開場延長の要望も上がっている。現行の営業時間が午前5時から午後12時までであるため、上り電車の到着時間を考慮し、せめて5分の延長が必要だと強調した。
次に空き家と空き地に関する問題も取り上げられた。市内には多くの空き家が存在し、住民からは草木が生い茂ることへの苦情が寄せられている。また、所有者が行方不明の空き家に関しても問題視されていた。市は現行の法律のもとで資産者に連絡することが義務づけられているが、住民の苦情に応えるためには相談窓口の一本化が望ましいとの意見があった。これに対して、環境衛生課や都市建設課が連携を強化し、取り組む姿勢を示した。
さらに、第三の議題は、無料PCR検査に対する市の広報活動である。小川議員は、県の事業による無料検査の情報があまり知られていないことを指摘した。市は広報ごぼう等を通じて情報を発信しているが、特に必要な情報が迅速に伝わらない現状がある。今後は、住民にとって安全に関わる情報をもっと積極的に提供する姿勢が求められている。
総じて今回の定例会では、市民からの声を受けた具体的な施策の見直しや新たな取り組みの重要性が強調され、行政としても対応を検討する意向を示した。