令和6年2月20日に開催された小山市議会定例会では、市政一般質問が行われた。
多くの議員が関心を寄せたのは、推進される商業観光事業についてであった。特に、森田晃吉議員は、PayPayポイント還元事業への取り組みを質問した。若林俊也産業観光部長は、地方創生を目指して、地域共通商品券事業を実施しており、デジタル商品券の導入も進めていると応じた。今後のPayPay還元事業については、実行委員会で検討していく方針だとした。
また、森田議員はごみ収集の現状に対し、自治会未加入者の利用制限についても言及。これに対して、今泉由美子市民生活部長は、自治会の取り決めによるものであるため、各自治会との相談が重要だと説明。新たなごみ収集方法の研究が求められるとの意見も出た。
水害対策に関しては、浅野正富市長が、豊穂川流域の排水強化対策事業の進捗を報告。令和6年度には、河道整備や新たな排水樋門整備を含む数多くの工事が開始される。
さらに、農業対策として、若林部長は懸念される農機具購入時の補助金の手続き簡素化の方針を示した。一方で、除草作業の困難さが指摘され、支援策の検討が求められた。
教育に関しては、学校図書館司書制度の強化が話題に上がった。上野教育部長は、現在の学校事務職員が司書業務を担っている状況を説明し、専属の学校図書館司書が必要との議論も行われた。
また、学校健康診断の実施内容についても触れられ、教育長はプライバシーへの配慮を促す取り組みを強調した。
この他にも、児童の通学バス利用の実情や、就学義務の猶予と免除に関する質問がなされ、地域の課題や児童・生徒の健康状態に配慮した制度が求められる背景が浮き彫りとなった。このように、市議会での議論は地域の課題を解決するための糸口を探る重要な場となっている。