令和5年第3回小山市議会定例会が6月1日、開会した。この定例会では、重要な市政一般報告を含む、合計19件の議案が提出されている。
市長の浅野正富氏は、初めに新型コロナウイルス感染症の位置づけが変更されたことを報告した。5月8日からは、感染症法上の位置づけが「5類」に移行されている。この変化を受け、市民には基本的な感染対策の継続を要請した。
さらに、ワクチン接種については、65歳以上の高齢者や基礎疾患を有する方を対象にした接種が始まったと述べ、秋からは5歳以上全ての人が対象となる接種が予告されている。市は、接種体制の整備を進める意義を強調。特に、高齢者やリスクの高い人々に安全な接種環境を提供することが求められている。
コウノトリの繁殖に関しては、渡良瀬遊水地で4年連続のひな誕生が報告された。雄の「ひかる」と雌の「レイ」によって育てられた2羽は、地域の保護活動のシンボルとして期待されており、連携を深める方針も示された。
議案第42号には、一般会計補正予算の追加が提案され、金額は合計で13億5,797万9,000円に及ぶ。この補正予算は、物価高騰対策や新型コロナウイルスワクチン接種の延長に対応する事業に使われる見込みとのこと。また、議案第43号では職員の特殊勤務手当についても改正がなされる。この改正は新型コロナウイルス感染症が5類に移行したことを受けている。
質疑応答の中で、議員からは特に市民生活に直結する施策への質問が寄せられた。福田洋一議員が、オーガニックビレッジ宣言に関連し、学校給食への有機米導入について詳細を尋ねたところ、回答として若林俊也産業観光部長は、令和5年度には17.8ヘクタールを予定し、最終的には必要量の10倍を目指していると説明した。
また、新庁舎の整備状況について、市民に充実した行政サービスを提供するための計画が進行中であることが報告された。
このように、議会は新型コロナウイルスの影響を受けた市民への支援が中心となる議題を着実に進めているが、引き続き市民の健康や安全、生活向上を図っていく姿勢が求められている。この第3回定例会は、今後の市政運営にとって重要な議案が多く含まれているため、慎重な審議が期待されている。