足利市は、令和元年度において充実した議案を提出し、各議員による活発な質疑が行われた。特に、荻原久雄議員の公共施設再編計画に関する質問が注目された。
荻原議員は、公共施設の更新費用が年間90億円も不足することについて、足利市の公共施設マネジメントをどう進めていくかを問うた。これに対し、和泉聡市長は「公共施設マネジメントの方針に基づき、民間や県との強力な連携を進め、効率的な運用を図る」と述べた。
また、荻原議員は、御厨地区の地理的・社会的特徴を踏まえた再編計画の具体的な施策についても質問し、「総合的な視点を持って取り組むことが重要」と強調した。市長も「市民との対話を丁寧に行い、問題意識を共有しながら進めていく」との考えを示した。
本会議では、公共施設に関する意見が多く寄せられ、今後の方針として、まずは市民とのコミュニケーションを重視して進める姿勢が強調された。また、その他の議案についても、質疑が行われ、市の財政状況や予算案の詳細に対する質問が続いた。
さらに、成人式に関する質問も上がり、和泉市長は今後も成人式を20歳で実施する考えを示した。市民からの意見を受け止め、きめ細やかな対応を進める意向がうかがえた。教育行政においては、スクールロイヤー制度の導入等、問題行動への迅速な対応を進める意義が強調された。
最後に、地球温暖化対策として、「あしかがストップ温暖化プラン」の進捗状況に関する質問も行われ、生活環境部長は、エコ・アクション・ポイント事業の新たな施策などについて言及し、より効果的な環境保全に向けた取り組みを進める考えを述べた。
今後、様々な課題に対して、組織的なアプローチと市民との協働が求められる。特に、公共施設の効率的な運用や、地域に根ざした取り組みには、市民の積極的な参加が不可欠である。市は、しっかりとした施策を展開し、地域振興に寄与することが期待されている。