令和5年6月20日、足利市議会において第3回定例会が開催された。出席した議員は全24名で、出席者には早川尚秀市長や各部長など多くの市の行政幹部も名を連ねた。この日の会議では、市が提案する各種議案と質疑に基づく一般質問が行われ、特に重要なテーマとして、財政運営の透明性と効率化、地域振興の推進策の導入が話題に上がった。
早川市長は、地方公共団体としての財政状況に触れ、「透明性の向上は市民への信頼回復につながる」と述べ、公表されたデータの積極的な活用を推奨した。具体的には、今後の予算編成に際し、「市民の多様な声を反映させることで、より良い地域振興策を打ち出していきたい」と強調した。
また、議案第36号に絡む佐野地区衛生施設組合の脱退問題では、「財産処分に関して、適切なガイドラインを設ける必要がある」と発言があり、地域の衛生管理の重要性とその持続可能性が論じられた。
質疑応答では、渡辺悟議員が「県議会議員選挙の結果と市政運営にどのように影響するか」という問いかけに対し、早川市長は「新たに当選した県議会議員との連携を強化する必要がある」とし、地域のための協力姿勢を表明した。さらには、大規模な公共事業の進捗にも言及し、その影響が市政運営に与える貢献度についても評価される場面が見られた。
一方、糸谷道代議員からは高齢者支援策や健康づくりに関する質問がなされ、「高血圧ゼロを目指すための啓発活動は今後も不可欠」とし、施策の強化が求められた。吉田健康福祉部長は、「減塩の重要性を周知する取り組みを行っている」と応じ、健康的な生活の実現に向けた努力を示唆した。
最後に、議案第43号に関連した介護保険条例改正について審議もあり、課題解決に向けた新たな施策の必要性が強調された。議会の進行を通して、一層の地域活性化を目指した意義のある意見交換が交わされ、活気ある議論が続いた。今後の動きにも市民の視線が集まることとなる。