令和4年3月24日、足利市議会において重要な議案が次々と可決された。
中でも、令和4年度足利市一般会計予算は焦点となり、雀啓進市長の主導で審議が行われた。予算総額585億1,300万円が提案され、歳入歳出の透明性を確保する目的で補正予算も含まれる形となった。
予算案に対し、議案第27号について、鳥井康子議員は反対意見を表明した。彼女は、社会保障におけるマイナンバー制度の普及や新型コロナ対策の不足を指摘し、「市民がマイナンバーカードの必要性を感じていない」と述べ、政策の見直しを訴えた。これに対し、反対と賛成意見が交錯し、荻原久雄議員は賛成の立場から、「市長の英断による医療助成の拡充を評価した」と強調した。
次に、令和4年度足利市介護保険特別会計予算が審議された。この予算も鳥井議員が反対意見を言い、給付抑制の方向性に懸念を示した。彼女は特に高齢者の負担増を心配し、加齢に伴う医療の必要性への配慮を求めた。また、後期高齢者医療特別会計予算についても同様の反対意見が出されたが、一方で賛成意見も多く、議場は賛否が交錯した。多くの議員は市民サービスの維持と向上を訴え、最終的に本案も委員会審査報告の通り可決された。
また、足利市新クリーンセンターの整備及び運営事業者選定に関する条例も新たに制定されることが決定され、これは公正な選定プロセスを確保するためである。加えて、足利市重度心身障害者医療費助成条例の改正も表決され、助成対象の拡大が期待されている。
全ての議案が審議され、各案は原案通り可決され、明日からの施行が待たれている。市議会最後の意見として、早川市長は議員たちに向けて、「引き続き市民の声を反映した予算編成に努力していく」との意向を表明したこの日は、厳しい財政状況にも関わらず未来に向けた前向きな施策が進む一日となった。