令和5年9月26日、足利市議会の第4回定例会が開催され、様々な議案が審議された。
議題に上がった主要な議案の一つは、足利市一般会計の補正予算であり、歳入歳出において6億7,600万円の追加が必要となる見込みだ。総務企画防災常任委員会委員長である金子裕美氏は、「インフレスライド条項について詳しく聞きたい」と質疑し、当局は「公共工事契約において、資材単価の急変動に応じた請求を受けている」と説明した。
また、足利市火災予防条例の改正も重要な議題である。条例の見直しに際し、質疑では「蓄電池設備の安全基準改定の経緯」が問われ、対応する側は「多様な安全確保形状の蓄電池が普及しているため」とその理由を述べた。
介護保険に関する議案もあった。介護保険特別会計では、令和4年度に国からの交付金の超過分の償還を行う必要があり、その関連で3億1,040万円の追加が見込まれている。これに対して、委員から「新型コロナウイルスの影響を受けた高齢者施設に関する所見」を尋ねると、当局は「利用控えが影響している」と応じた。
さらに、斎場条例の制定に関する審査では、委員の尾関栄子氏が市直営を支持し、「労働者の権利が保障されることが重要」と強調したのに対し、賛成意見として藤本秀樹氏は「指定管理者制度による民間ノウハウの活用と効率的な運営」を訴えた。
報告された令和4年度の各種決算は、全体的な経営の健全化を目的としており、議員からの質疑や討論を経て、ほぼ全ての議案が原案通り承認された。特に、国民健康保険特別会計においては、加入者の負担軽減が施策の重要課題として取り上げられ、福祉施策の強化が求められている。これらの議論を通じて、足利市の将来に向けた施策と市民サービスの向上に向けた取り組みが一層重要性を増していることが確認された。