令和4年6月8日、足利市議会は第3回定例会を開催した。
会議では、早川尚秀市長が本庁舎整備や観光促進について言及した。初めに、横山育男議員が公共施設の見直しについて質問し、早川市長は、老朽化が進む庁舎の整備検討を進める意義を強調した。市長は「市民の生命や財産を守ることは行政の責務」と述べ、整備をスピード感を持って進める姿勢を示した。
次に、文化財を活用した観光振興についての議論が行われた。横山議員は、「刀剣展の成功を受けて、今後の取組について期待する」とし、早川市長は「文化財を活用した観光振興を推進し、経済活動に寄与したい」と述べた。特に、令和4年10月から足利学校の業務の一部が観光協会に委託されることが注目されている。
移住・定住促進策に関しても議論が重ねられた。早川市長は「移住支援員を設置し、市の魅力を発信する準備を進める」と強調した。さらに、人口減少を背景に「雇用環境の整備が重要」と述べ、産業団地の造成を進めることが地域経済の活性化につながるとした。
また、ネーミングライツ事業についても成果が報告された。平山忍総合政策部長は、「ネーミングライツの制度導入により613万円の新たな歳入が見込まれ、地域企業との連携強化につながる」と述べた。
最後に、市民の健康対策として、ピロリ菌検査や胃がん予防の取組が強化されることが報告された。吉田和敬健康福祉部長は「ピロリ菌検査の拡大は前向きに検討していく」と答弁。
今回の議会では、地域の未来を見据えた様々な施策が討議され、今後も継続的な議論が期待される。