令和4年11月、熱海市議会の定例会が開催され、市長や議員たちが重要な問題について議論を交わした。
特に伊豆山土石流災害について、被災者からの補償請求が約60億円を超える中、今後の市の財政に影響する可能性が示唆された。
市長は、再発防止に努めるとし、行政としての責任の在り方を改めて強調した。
一方、米山秀夫議員は、土石流災害に関わる行政対応について厳しい質問を投げかけ、その際、市の対応に対する市民の不信感を指摘した。これに対し、齊藤市長は道義的責任を感じると語るも、法的責任の不在を訴えた。
また、新たに設けられるワーケーション事業については、施設の稼働率や恩恵を市民へ還元することの重要性が指摘され、具体的な成果が求められた。後藤雄一議員がワーケーション施設の利用状況について詳細なデータを求め、透明性の確保を訴えた。
さらに、スーパーヨットの受け入れに関して、熱海市は国の観光政策に則り、観光業の振興に取り組む姿勢を示した。市は、スーパーヨットの寄港を含む地域経済の復興に向けて、早急な準備を進めるとともに、インバウンド観光を見据えた外資系ホテルの誘致を急ぐ方針を表明した。
加えて、子育て支援プランに関する後藤議員の質問も多く取り上げられ、特に0〜2歳児への経済的支援については国の政策との連携が重視された。また、身元保証人がいない高齢者の入院、入所に関する市の取り組みについても議論された。
会議の終わりには、いじめ問題や落書き被害についての対策も議題に上がり、市民生活に寄与する施策の重要性が再確認された。議員たちは、市民の声を反映した行政サービスの充実を求め、質疑応答を通じて市の対応が今後の発展に不可欠であるとの認識を新たにした。