令和2年8月5日に開催された全員協議会では、コロナウイルス対策が中心議題となった。
齊藤栄市長は冒頭の挨拶で、市内において発生したコロナウイルスのクラスターに触れ、飲食業界の支援などの取り組みを説明した。また、特に重視されているのはPCR検査費の助成制度であり、これは飲食店舗等で働く従業員の不安を解消し、来遊客への安心を提供することを目的としている。
市長は、制度を早急にスタートさせたい意向を示した。これを受け、議会においては専決での進行について協議が進められた。助成制度については、議員から積極的な支持が寄せられ、特定の業種への絞り込みが提案された。
熱海成風会の杉山利勝議員は、濃厚接触が疑われる業種に対して特化して PCR 検査を実施するべきと主張した。これには、特にホストクラブやキャバクラ、カラオケハウスが含まれている。彼は、こうした密閉環境での感染リスクを指摘し、さらにプール検査の導入についても言及した。
坂本信夫健康福祉部長は、世田谷区で取り入れられているプール検査の手法についての調査結果を共有した。この手法を用いれば、短時間かつ低コストでの検査が実現可能であるとの見解を示した。
議会での質疑では、補助制度の実施にあたり、介護施設や保育園での優先的な検査の必要性が強調される場面も見られた。これに対し、坂本部長は、感染のリスクが高い業種から順次行う考えを示したが、全業種にわたる対応が求められるとの意見も多く出された。
村山憲三議員は、PCR検査の結果に基づきさらなる対応を検討した方が良いとの意見を述べ、特に今後の感染者数やその影響について慎重に観察する必要性を訴えた。他の議員も、検査の実施を急ぐ一方、実施段階にあたってのリスクマネジメントの重要性を強調し、議論はヒートアップした。
最後に、熱海市長は部長らと連携しながら、感染状況を見極めつつ進める考えを示した上で、この会議で出された意見を踏まえて次なる施策を導入する意向を示した。