令和3年第3回松江市議会定例会では、市長の上定昭仁氏が新型コロナウイルス感染症対策や市政運営の方針について言及し、市民との対話の重要性を強調した。
市長は、ワクチン接種を迅速に進めるため、医療従事者の確保や接種体制の強化に努めていると述べた。
特に、移動困難な高齢者に対する訪問接種が必要であるとし、円滑なワクチン接種のための体制を整える考えを示した。また、64歳以下の接種についても、優先順位に基づき、段階的に行う方針を強調した。
新型コロナウイルス感染症の影響が続く中で、経済支援策を展開し、特に観光や飲食業界への支援が鍵になると説明した。
市は、経営支援給付金の支給を予定しており、感染防止に努めながら、地域経済を支える施策を進める考えである。
また、島根原子力発電所に関する質問も相次ぎ、市長は再稼働に対する慎重な姿勢を強調した。市長は原発の安全性を保障するための独立した機関による審査を支持する一方、地域住民の意見を尊重する姿勢を示した。
市民が望む原発の有無については、適切な意思確認を行うことが重要であるとし、今後の課題として地域コミュニティの意見を集める意義を語った。
さらに、島根町加賀の大規模火災に関して、消防体制の見直しを行う必要があるとし、被災者への丁寧な支援を継続する旨を述べた。これまでの支援活動の結果を踏まえ、新たな復興計画についての意見交換を続ける意向を表明した。
議会では市民生活の支援についても議論が展開され、国民健康保険料の減免策の必要性が強調され、特に未就学児に対する減免の拡充を求める声が上がった。