令和元年第4回松江市議会定例会が12月17日に開催され、議員提出の意見書が可決された。
本会議では、教職員定数の改善や義務教育国庫負担制度の拡充を求める議案が提案された。提案者の森脇勇人議員は、少子化が進む中で特別支援が必要な生徒が増えていると指摘した。こうした状況では、教職員がより細やかな教育を行える環境を整える必要があると述べた。彼は、教育条件無くしては子どもたちの成長は保障されないと強調した。
さらに、過去最低まで低下した食料自給率を引き上げる施策も求められた。森脇勇人議員は、食料自給率がカロリーベースで37%にまで落ち込んでいることを指摘し、政府に対して必要な対策を強化するよう求めた。地域振興と農業支援が重要であると述べ、国内生産を守る新たな施策の必要性を訴えた。
柳原治議員が提案した「少人数学級編制」の現行制度を堅持し、学校司書配置事業の質と財源確保を求める意見書も可決された。この意見書は、教育の質を低下させないためにも、現在の制度を維持することが不可欠であるという視点から提案されたものである。
市長の松浦正敬氏は、本会議の閉会挨拶で、全ての議案が原案どおり決定されたことに感謝を述べ、松江市が歴史的な節目を迎えるに当たり、地域の未来を見据えた取り組みを推進する考えを示した。彼は若者や女性が暮らしやすいまちを目指し、さまざまな施策を進めていく意向を表明した。