令和4年第5回松江市議会定例会が12月5日に開催され、松江市の様々な課題について議員が質問を行った。会議では特に予算編成や安全保障、子育て支援に関する指摘が目立った。
松江市の令和5年度の予算編成に関する議論が注目されている。松政クラブの河内大輔議員は、物価高の影響で市民の生活が厳しくなっていると訴えた。これに対し、市長の上定昭仁氏は、安心・安全を守ることを最優先にし、具体的な施策や市民の声を踏まえた予算の実行を約束した。市長は、"今後の社会経済を見据えた戦略"を講じることが不可欠であると強調した。
また安全保障についても議論が交わされた。田中明子議員は、国際情勢の緊迫感を理由に、松江でも核シェルターの整備が必要であると提言した。この点に関し、市長は国が主導で進めるべきとしつつ、地域の安全確保を最優先事項と述べた。
出産・子育て応援交付金についても質問があった。議員たちは、妊娠・出産に伴う経済的支援の必要性を訴え、具体的な施策の展開を求めた。市は、特に出産過程でのサポート体制を充実させ、「市民が安心できる出産環境整備」に向けた取り組みを進めていると報告した。
さらに、HPVワクチン接種の状況や、糖尿病対策に関する質疑も行われた。HPVワクチンに関しては、接種率向上を図る方策として予防接種の広報を強化していくとし、年齢や健康状態に応じた接種の実施を進める考えを示した。糖尿病予防に関連しては、未受診者への通知や支援を通じて、健康意識を高める取り組みを強調した。
最後に、支所と公民館の在り方や、道の駅本庄の機能の拡充についても話題に上がった。公民館が地域の多様なニーズに応じた施策を積極的に展開する必要があるとし、市としても支援を行っていく姿勢を示した。これらの意見交換を通じて、松江市が住み良い地域に向けて着実に歩んでいる姿が見える機会となった。