令和4年第4回松江市議会定例会が開催され、新型コロナウイルス感染症や都市計画、教育問題など多岐にわたる議題が議論された。
代表質問の中で、吉金隆議員は新型コロナウイルスについて言及し、松江市の感染者数が急増している現状を指摘。8月中に654人の感染が確認されたこと、累計で27,559人もの市民が感染していると報告。吉金議員は「日本は基礎研究にお金を出さない」と批判し、市長への見解を求めた。
上定昭仁市長は、「社会経済活動の回復に向けたい」と述べつつ、感染者数の増加により医療や保健所の業務が逼迫している現状にも触れ、全数把握の見直しについても言及。松江市では、抱える問題への対応策を講じており、医療従事者の努力を称えた。
都市計画についても、吉金議員は出雲市の事例を引き合いに出し、松江市の発展のために大手企業誘致が必要だと訴えた。この点について、上定市長も過去の土地利用制度の検討が、現状を反映した内容であったかを見直さなければならないと認識している。
また、教育問題では、教員不足が深刻な状況で、市内には依然として多くの非常勤講師が配置されている現状が報告された。教育長は、教員確保に向けた取り組みを進めているとし、部活動の移行についても取り組む姿勢を示した。
ヤングケアラーに関しても市内での支援が求められ、具体的な数を示しつつ、必要な検討が必要であるとした。松江市家庭相談課は482件、最長で3年の対応が行われている現実があることも伝えられた。
最後に、公共交通の維持についても議論され、現状ではコロナ禍による影響が大きく、バスの乗客数が減少していることで、運転士の確保も難しい状況になっているとした。市長は、国への支援要望も引き続き行うと述べ、地域の移動手段が維持されるよう引き続き努力していく意向を示した。