令和5年第1回松江市議会定例会が2月27日、開催され、各議員から新型コロナウイルス感染症の対応策や予算編成に関する質問が集中した。
特に新型コロナウイルスの5類移行に関連し、市民生活にどのような影響があるのかが多くの発言者により取り上げられた。上定昭仁市長は、重症化リスクの高い方々への感染対策を引き続き講じる必要があるとし、注意喚起をすると共に、現在の医療体制を維持するための施策を強調した。
また、賃上げの機運が高まっている中で、松江市内の企業が直面する厳しい経済状況についても議論が展開された。企業からは原材料価格の高騰が深刻であり、適正な価格での取引の必要性が求められているとの声が多くあったが、今後の価格転嫁が可能にするために通常価格を引き上げる必要があることも伝えられた。
さらに、上定市長は、物価高騰への対策として省エネ設備投資の補助などを行う方針を示し、地域経済に対する支援を継続していく意向を述べた。今後も市内経済の実情を把握し、必要に応じて支援策を検討することを表明した。
また、議題の中では、線引き制度の見直しも重要なテーマとなっていた。三島良信議員からは、今後の土地利用制度についての具体的な設計が要求され、市長は新たな土地利用制度の必要性を訴えた。今後も市民と共に透明性を持って制度設計を進め、合意形成を図る方針を示した。
子育て支援についても大きな関心が寄せられ、松江市における出生数を増加させるためには、医療費無料化などの独自施策の強化が必要との主張があった。市長は中学生までの医療費無償化の延長に関して、財源の確保を考慮しながら実施時期を検討する旨を説明した。