令和6年6月28日、甲賀市議会が開催され、重要案件が審議された。
この定例会では、行政が提案した多くの議案が全会一致で可決され、施策の進展が期待されている。
中でも、甲賀市保育園設置等に関する条例の一部改正が焦点となった。厚生文教常任委員長の西村 慧氏は、「甲賀市の育成施策は重要であり、子どもたちの利益が最優先されるべきである。」と述べた。
また、家庭的保育事業の基準を定める改正も可決され、今後の子育て世代への支援が更に強化される見通しとなった。これについて、権限を持つ教育長の立岡 秀寿氏も「市としては、保育の質を向上させるための取り組みが求められている。」と強調した。
さらに、固定資産税特別措置条例の改正案も可決。これにより、市内企業の環境配慮型の設備投資を促進する施策が実施される。この施策は、ゼロカーボンシティを実現するための鍵であり、岩永 裕貴市長は、「市の経済と環境の調和を図るため、引き続き全力で支援を続ける。」と述べた。
意見書案に関しても活発な質疑が行われた。特に企業・団体献金の禁止を求める意見書は、多くの議員から反対意見が出され、「政治活動に貢献する企業の声を無視すべきではない。」との意見もあり、最終的に否決されることとなった。
一方で、「国民健康保険制度における国庫負担の増額を求める意見書」は賛成多数で通過した。山岡 光広議員が「国保の負担軽減は急務であり、国の支援が不可欠である。」との討論を行った。
このほか、下水道の維持管理でのウォーターPPP導入に関する意見書も審議され、多様な視点からの発言があり、賛成意見も多かった。推進派の議員が民間の技術を活用することの重要性を示し、効率的な更新が期待されるとし、「市と民間の連携を強化する重要な一歩である。」と訴えた。
締めくくりに、岩永市長は全体の取り組みを総括し、市政の進展には議会との円滑なコミュニケーションが必要であると強調した。
今定例会における議案や意見書は、甲賀市の未来を見据えた施策であり、市民生活の向上に直結するものであった。今後、実施に向けた具体的な行動が求められる。