令和6年第2回甲賀市議会定例会が6月14日に開催され、市の施策や予算執行、地域の課題に関する重要な議題が取り上げられた。特に、上水道や長期休暇中の子どもの居場所、生理用品の設置、健康増進支援など、福祉施策が中心となる中、特殊詐欺問題に関する発言も目立った。
上水道については、健康福祉部の澤田いすづ部長が、現在の上水道施設の現状を報告した。甲賀市の上水道配水管は1,003キロメートルに及ぶが、耐震化が進んでおらず、老朽管の更新が急務とのこと。特に、地震対策に関する懸念が指摘され、更新計画の進行が求められた。
次に、長期休暇中の子ども支援については、子ども・子育て政策部の谷泰彦部長が、地域の子どもたちが安全に過ごせる環境作りを進めているとの報告を行った。特に、虐待やヤングケアラーといった、家庭での養育が難しい子どもたちに対する支援が重要視され、居場所づくりの必要が再確認された。具体的には、図書館や学校体育館の活用を提案し、地域の皆が参加しやすい環境を求める声が上がった。
生理用品の設置に関しては、市長の岩永裕貴が意義を強調した。生理用品を女子トイレに設置することは、社会的な意義をもつ施策であるとし、公共施設における設置の検討が進められている。これにより、女性支援の姿勢が明確になり、社会全体の意識向上につながると期待されている。
健康促進について、健康福祉部の澤田みすづ部長は、国民健康保険加入者に対する運動補助などを提案し、更なる健康意識の醸成に取り組む意義を述べた。この中で特に、高齢者に対する支援の必要性が叫ばれ、生活習慣病の予防を目指す事業展開が求められた。
特殊詐欺対策に関しては、全国で増加する詐欺の手口に注意を喚起し、市民が主体的に行動を取ることの重要性が語られた。また、高齢者単身世帯への対処が特に強調された。
当日の議会は、地域住民のための施策が論じられる中、参加した議員たちによる熱い議論が交わされた。市として、これらの政策を進め、甲賀市をより良い社会にするための努力が期待される。