令和4年6月20日、甲賀市議会で行われた定例会において、市の観光振興や環境問題、地域文化の維持に関する重要な議題が取り上げられた。特に注目されたのが、信楽まちなか芸術祭の成果と今後の戦略である。
第4回信楽まちなか芸術祭は、コロナ禍という厳しい状況の中で行われたが、地域の魅力を再発見し、住民が誇りを持つまちづくりを目指した。従来は外部集客を重視していたが、今回は地域の人々が自らの町の魅力を感じ、次世代の環境づくりにつながることを重視した。運営体制も従来のTop-downから、若い世代を中心としたボトムアップ型へと転換された。
また、過去3回の芸術祭との違いが鮮明になり、特に地域住民との意見交換が不足しているとの指摘もあった。今後は、地域住民の参加による意見反映が求められる。
さらに、アートを通じた地域振興として、信楽焼や朝宮茶をテーマにした企画や、信楽の伝統文化を発信する取組が続けられることも重要である。各種イベントやプロジェクトでは、オンラインの活用が進んだが、リアルな交流の場が適切に設けられなかった課題も浮き彫りになった。
また、自販機リサイクルボックスの異物混入問題について言及があり、ペットボトルなどの適切な処理に関する啓発が行われていく必要があるとの意見が寄せられた。市民の意識向上とリサイクル活動の促進は、環境保護の一環として重要である。
また、今後、甲賀市でもプラスチックごみゼロ宣言が求められる中、環境問題への柔軟な対応が期待されている。自動運転技術を含む多様な移動手段の導入により、過疎地域の活性化が見込まれ、今後の地域振興にとって重要な施策となるであろう。
これからの信楽には、住民の思いを尊重し、全ての市民が楽しめる魅力ある街づくりが求められる。市としても、地域全体での観光や文化を支える取組が必要である。