甲賀市の令和2年3月定例会において、近年の防災対策や地域の安全管理体制が重要な議題として取り上げられた。特に、行政機能を維持し、市民の安全を確保するための取り組みが議員によって様々な点から議論された。
まず、緊急連絡体制の整備が課題となり、特に災害時の避難情報の確実な伝達が焦点となった。市内の各区・自治会が昼夜を問わず住民への情報発信に努めていることが評価されたが、停電時でも使用可能な情報伝達手段が必要であることが指摘された。加えて、避難所の重要性とその見直しもテーマに上がった。現行の防災マップの更新や避難経路の設定も課題として挙げられ、市民に分かりやすい形での周知が求められている。
次に、自主防災組織の重要性が強調され、地域主体の防災活動への市の支援が期待された。市はコミュニティセンターなどを通じて、高齢者や障がい者の支援体制を強化し、地域の特性を反映した活動をサポートしている。また、ボランティア活動を支援するための環境整備が進められており、市民の防災意識向上が目指されている。
そのうえで、防災士の育成についても取り上げられ、地域の防災士が地域活動の中で活躍することが期待されている。市は防災士の活動を支援するため、講座の開催や資金援助を行っているが、地域間の連携やネットワーク強化も重要な課題であるとされている。
さらに、新たな防災センターの設置が求められる中で、既存の施設を活用しつつ市民とのコミュニケーションを重視した取り組みも計画されている。市民サロンや防災推進イベントを通じて、災害に強いまちづくりが進められていくことが求められている。
こうした中、信楽高原鐵道の観光振興についても議論が交わされた。特に新型コロナウイルスによる影響が懸念されているが、今後の観光対策として地元の attractions との連携を強化し、観光客を呼び込む施策が期待されている。