令和4年9月の甲賀市議会定例会で、様々な行政施策についての議論が行われた。特に注目されたのは、ふるさと納税や移住・定住施策の進捗、及び鹿深夢の森でのインフラ整備の重要性である。
ふるさと納税について、令和3年度の寄附総額は約3億1,842万円だったが、前年比で10%の減少が見られた。寄附件数も約7%減少。この減少の要因として、近江牛の影響が指摘され、県内では近江八幡市がそれに対抗して24%上昇した。市としては、魅力ある返礼品の充実とリピーター獲得のため、各種イベントや体験型の返礼品を推進する方針である。
また、移住・定住施策においては、奨学金返還支援制度や住宅リフォーム助成制度、地方創生移住支援事業を展開していることで、UターンやIターンによる移住者を促進している。しかし、昨年度はその実施において目立った成果には繋がっていない。今後の施策の修正や新たな取り組みを検討する必要があると市は認識している。
さらに、鹿深夢の森における全国植樹祭の開催に関連しては、立木の植物管理や観光資源としての利活用が期待されている。周辺地域への観光誘導を図るため、イベント開催の促進やアクセス道路の整備も課題となっている。
公園の維持管理については、地域住民の協力が不可欠であるが、行政も定期的な点検や除草の対応を行っている。今後、市民が安心して利用できる環境づくりを進めることが重要であり、市は地域間の調整や情報提供も強化し、地域の声を反映させながら進めていく方針である。
議会では、これらの施策が市民の生活向上に繋がるよう、さらなる詳細な取り組みの共有と意見交換が期待されている。市の施策は、市民参加の下で進められる必要があり、透明性を持った運営が求められる。今後、多くの市民が参加し、協力し合う環境を整えていくことが、地域活性化には欠かせないと強調された。