令和4年の甲賀市議会では、地域の特性を活かす質問がいくつも上がった。特に、忍者という地域ブランドについての認識が強調された。市議の西田忠氏は、甲賀市において忍者が市民全体のアイデンティティであるべきだと述べた。忍者というテーマを用いての観光開発は、他の地域と差別化できる素材で、各種イベントの実施によって広く知られることが期待される。具体的には、忍者の日のイベント実施や、ポケモンとのコラボによる地域ブランドの創出が鍵とされている。関連するできごととして、忍者のポケモンキャラクターを用いたマンホールの設置などが話題となり、観光資源を生かすための地域振興が進められた。
西田氏は、忍者をテーマにした教育プログラムの必要性も訴えており、市のカリキュラムに忍者の歴史や文化を組み込むことが、児童の郷土愛に繋がると考えている。また、地域学校協働活動の重要性も指摘され、地域と学校が連携し、一緒に地域を育てるプログラムが求められている。教育部の山本英司部長は、地域の歴史を知る大切さを認め、忍者を題材にしたアクティビティが児童の学びを促進することを確認した。
また、会議では、甲賀市の道路網や公共交通についても言及された。特に、市道寺庄稗谷線について、住民からの拡幅要望に対して慎重な議論が交わされた。交通量や大型車両の通行に関するデータが示され、交通安全に向けた取り組みが必要であるとの意見もあった。市民生活の向上を図るために、地域住民の声を反映した道路整備が進められる必要が強調された。
さらに、甲賀市の地域産業の振興についても議論が行われた。地域資源を活かした経済の活性化に向けて基本条例が整備され、地域事業者も多く参加するイベント開催などが推進されていく。市は、地域企業と連携を取り、地域経済の再生に寄与することを目指すと語られた。
総じて、会議では、忍者を活用した観光振興や教育の重要性、地域の道路整備および産業振興の各テーマが話し合われ、甲賀市の特性をいかした発展が図られていくことが期待されている。それぞれのアプローチが融合することで、後の世代に受け継がれる土台作りがされることに繋がるであろう。