令和3年第4回甲賀市議会定例会が開会し、市政運営に関する議案が審議された。
この定例会は、令和3年6月4日から6月29日までの26日間にわたるもので、主に令和2年度の予算に関する繰越や、新たな条例の提案が含まれている。
市長の岩永裕貴氏は挨拶の中で、感染症対策の重要性を強調した。近畿地方の梅雨入りが早まったこと、新型コロナウイルスの影響の長期化が続く中での市民の感染防止対策への協力を呼びかけた。特にワクチン接種が進んでいることを報告し、予約受付の改善や地元自治体の協力に感謝の意を表した。
議事では、令和2年度の一般会計繰越明許費の繰越計算書、請願書、および新たに施行される条例関連の議案が提案された。これには、甲賀市公文書等の管理に関する条例の制定や、手話言語及び情報・コミュニケーション促進条例の制定が含まれる。具体的に、手話言語条例については、障がい者が利用できる様々なコミュニケーション手段の普及を目指すもので、市長もその重要性を訴えた。
また、経済支援策としての議案も上程された。特に、地域経済を確保するためのワクチン接種体制の整備や、独り親世帯向けの生活支援を行う施策が求められている。これは、コロナ禍における市民生活への直接的な影響を最小限に抑えるための取り組みの一環とされる。
さらに、議長の橋本恒典氏は報道関係者の撮影許可についても言及し、市民との効果的な情報共有が進められることが期待されている。今後、議会の運営や情報発信の更なる透明性向上に努める方針が示された。
これらの議案に対しては、6月14日からの質疑を経て採決が行われる予定であり、今後の進展が注目されている。