令和4年第2回白岡市議会定例会が行われ、議員らが一般質問を通じてさまざまな市民の懸念や提案を取り上げた。特に芳しい反響を呼んだのは、子宮頸がんワクチンの定期接種再開についての議論である。石原富子議員は、子宮頸がんワクチンが導入された際の経緯を詳しく説明し、「ワクチンの再開に対する懸念」から質問を開始した。このワクチンは、主にヒトパピローマウイルスの感染を防ぐことを目的としており、発症が見込まれる20代から30代の女性にとって重要であると強調した。
この再開にあたり、石原議員は「国としてはワクチン接種後の副反応に対する治療法が確立されているのか」と問いかけ、嶋﨑徹健康福祉部長は「副反応に対するさまざまな治療法が講じられている」と述べ、今後地域医療機関と連携を強化する意向を示したが、議員は「再開の根拠が薄弱である」との不安を露わにした。その後、白岡市の男女共同参画プランについても言及があり、各議員が男女平等に必要な施策の実施を求めた。
地域公共交通に関する意見も多く、特に地域の交通の便を改善するためのハード面の整備についてが焦点となった。石渡征浩議員は、公共交通が高齢者や交通弱者にとっても重要だと強調し、地域交通の向上が求められていると訴えた。さらに、農業振興や市民農園に関して、農業にかける市民の情熱が語られた。
関口昌男議員は、補聴器助成制度の実施を求め、難聴者が増える状況で助成が必要だと訴えた。耳の健康が社会生活に与える影響を客観的なデータを基に説明し、関係機関との連携を要望した。副市長は地域の実態を踏まえ、環境整備に向けた方针を示し、県との連携強化に努めると応じた。
市では、議員から出された意見や提案に対して、今後の施策に生かしていくことが確認され、時代の変化に応じた柔軟な対応が求められる中、それぞれの議員が市民の声を代弁し、新たな施策実施へ向けた期待が高まっていることが伺われた。議会は市民のニーズに応える形での行政を推進し、持続可能な地域づくりの実現へ向けた取り組みが続けられることが望まれる。