令和5年第1回白岡市議会定例会が、2月21日に開催され、主に教育や福祉に関する重要な議題について議論が交わされた。
今回の会議では、特に「中学生の自転車通学」問題が浮上し、野々口眞由美議員が一般質問を行った。彼女は、この問題について、3つの要点を挙げた。具体的には、登下校時の健康面や熱中症の防止、防犯対策の強化が求められている。野々口議員は、過去の警察関連の事件を挙げ、保護者からの要望も反映する形で、自転車通学の必要性を訴えた。
阿部千鶴子学校教育部長は、以前の議会での進捗状況を説明し、令和3年度に市内の校長やPTA会長と協議を行ったと報告した。その結果、登下校の時間短縮や不審者対策として自転車通学に賛成する意見もあった一方で、交通量や道路の整備が必要との懸念も多く寄せられた。ただし、具体的に自転車通学が実施されるかどうかについては、さらなる議論が必要であると強調した。
また、会議では「新白岡スーパー・シティプロジェクト」についても取り上げられた。このプロジェクトは、地域の持続的発展を目指し、先進的な制度の導入や技術の実装を推進するもので、住民の期待が寄せられている。相川哲樹総合政策部長は、プロジェクトの目的や進捗状況を説明し、地域のニーズに合った新たなまちづくりを進めていく必要があると述べた。地域内の問題や課題の把握に関して、市民アンケートが実施され、様々な施策が計画されている。
さらに、「重度訪問介護」や「孤独・孤立対策」についても質疑が行われた。嶋崎徹健康福祉部長は、重度訪問介護の対象者や提供するサービスの詳細を説明し、現在の若年層のがん患者に対する支援の必要性も強調した。これに対し、菱沼あゆ美議員は、若年層のがん患者への支援が乏しく、この層への施策が求められると意見を述べた。
菱沼議員は、特に「孤独・孤立対策」において、安否確認訓練の重要性や、個室トイレに相談カードを設置する提案を行い、効果的な情報発信の必要性についても指摘した。生活用水の井戸の整備や、災害井戸に関する取組についても意見が交わされ、自助・共助の精神が重要であることが再確認された。市では、今後の施策において、これらの課題解決に向けた取り組みが進められる見込みである。
会議の終盤では、具体的な施策や協力の必要性が強調され、議員間で今後の取り組みについての意見交換が行われた。白岡市の将来に向けた議論が進む中、地域の意見を反映した施策展開が期待されている。