令和元年第4回毛呂山町議会定例会が12月6日に開かれ、町政に関する一般質問も行われた。
特に、下田泰章議員が提起した問題は、人口減少や高齢化の進行がもたらす難題についてであった。下田議員は、厳しい財政状況下で、町が直面する課題解決に向け、将来を見据えた長期的なプランが必要だと強調した。公共施設の老朽化や維持管理費用の増加に関しても意見が相次ぎ、年々増大する業務負担の見直しが求められた。
公共施設等個別施設計画の進行に伴い、行政側では老朽化した公共施設の修繕や更新について計画的に取り組む必要があるとの認識が表明された。大野勉企画財政課長は、具体的な課題を示しつつ、10年間の更新計画が今後の財政に及ぼす影響について詳細に説明した。結局、予想される修繕費用は約50億円に達すると見込まれており、今後の財源確保は喫緊の課題である。
また、議案第2号で提案された地方議会議員の報酬改正に関する議案が賛成多数で可決された。井上健次町長は、議員の期末手当を引き上げる方針を示し、来年度からの実施に向けた準備を進めると述べた。
一方、台風19号の影響を受けた農業用施設の災害復旧に関する追加予算も承認されることとなり、その具体的な取り組みが求められる。特に、町内で発生した水害を受けて、災害対応の強化が必須であるとの意見が多く寄せられた。市川貞夫住民課長は、停電に関する対応状況に言及し、早急な改善を約束した。
さらに、教育長の任命に関する議案が承認され、地域の教育政策に期待が寄せられる。
このように、毛呂山町議会は、財政や自然災害に起因する多様な課題に対し、組織的かつ戦略的なアプローチを求める声が強まっている。議員らは、現状分析に基づいた意見を交換しつつ、町の未来に向けた具体的な方策を積極的に進めることが取りまとめられた。