令和5年第2回毛呂山町議会臨時会で、庁舎外壁改修工事請負契約の変更が議題に上がった。
この日の会議では、井上健次町長が改修工事の必要性を訴え、安全性を確保するためのアンカーピンネット工法の採用について説明した。しかし、議員の間では涙ぐましい議論が展開された。
中村奨平議員は、当初の全面撤去工法におけるコストについて懸念を表明。その結果、アンカーピンネット工法が示されたものの、費用対効果に疑問を呈した。
関本建二副町長は、コストに関する質問に対し、アンカーピンネット工法の方が長期的には経済的であると説明した。具体的には、40年後のトータルコストを考慮した場合、アンカーピンネット工法が抑えられるとの見解を示した。43年間の庁舎利用を見据え、安全性の観点からこの工法を選んだ理由を強調した。
しかし、反対意見も根強い。長瀬衛議員は、設計変更が常識外れであると批判した。さらに、今後のコスト見積もりに関して、現在の設計が依然として不透明であると指摘。彼は、毛呂山町における公共の設計に信頼性を求めた。
堀江快治議員も反対の立場を表明し、改修工事の設計が適切でないと訴えた。さらに、彼はぜい肉を削ぎ落とした合理的な改修が必要だとの認識を示した。
最終的に、議案第44号に対し賛成、反対の意見が相次ぎ、市民の意見も巻き込んで激論となった。投票の結果、庁舎外壁改修工事請負契約の変更は否決される事態となった。議員たちは、次なる手段を検討する必要性を痛感している様子であった。議会は閉会となったが、今後の改修工事に関する信頼と透明性が求められることは間違いないだろう。