令和2年第1回毛呂山町議会定例会では、町政に関する一般質問が行われ、観光振興やオリンピック・パラリンピックに向けた取り組みが主要な議題として取り上げられた。
一般質問の中で、村田 忠次郎議員は毛呂山町の観光計画について、観光客数やその推移を尋ねた。過去5年間の観光客数は、平成26年度の64万6,000人から、平成30年度には71万1,000人へと増加しており、この成長は町の観光資源の充実によるものであると説明された。具体的には、桂木柚子のブランド化や観光農園の営業が寄与していることが示された。
ただし、村田議員は観光地としての魅力をさらに向上させるためには、観光だけでなく地域住民にも利益をもたらす必要があると指摘した。観光を地域活性化の手段とし、地域住民参加の観光地づくりが重要だと強調された。打開策として、地域住民の理解があってこそ成功する観光施策へ向けた取り組みを、町観光協会と連携して進めていく方針が示された。
続いて、オリンピック・パラリンピック開催に関連した質問では、村田議員が大会の効果として町民参加を促進する方法を問うた。料金、交流の場をいかに設け、子どもたちをどのように教育するかが焦点となった。教育長は地域の若者や児童に目を向け、様々な機会を通じて、夢を持たせるための施策を展開していく方針を述べた。
また、パラリンピック開催に際し、地域における障害への理解と、共生社会を実現するための心のバリアフリーの必要性も強調された。参加による意識向上が期待され、町としては、町民一人一人がバリアフリー理解を深める施策を推進する予定だ。
村田議員は、地域住民の意見を重んじ、観光と地域活性化のバランスを考慮する必要性を訴え、最後には町民全員が安心して住むことのできる、花の多い町の実現を目指すべきと締めくくった。