令和4年3月16日、毛呂山町議会が定例会を開いた。
本会議では複数の議案が審議され、その中でも特に注目されるのは議案第5号の「毛呂山町子ども・子育てゆめ基金条例」である。生活福祉常任委員長の澤田巌議員が、これに関連する委員会の審議経過を報告した。
この基金の設立に関しての背景には、元役場職員の遺族からの寄付があり、町として子育て施策をより明確にするという意義があるとの説明があった。委員からは事業の実施時期や他自治体の条例に関する質疑も飛び交った。
特に、熊谷市や鴻巣市など、埼玉県内での類似条例との比較が行われる中、資金の確保や目的の明確化を求める意見もあった。採決においては、賛成多数でこの条例が可決された。
続いて、令和4年度の一般会計予算についても審議された。予算案は98億8,000万円で、前年より2.4%の増加となり、この厳しい財政状況下でも新型コロナウイルス対策に向けた地域支援施策が盛り込まれている。議員の岡野勉氏は反対討論を行い、予算の内容が住民のニーズに充分に応えるものか懸念を示した。
その後の採決では多くの賛同の下、予算案は可決された。その他の特別会計予算案も順次審議され、可決される運びとなった。
また、副町長の人事に関する議案では、井上健次町長が新たに関本建二氏を副町長に選任する意向を表明。町長は関本氏の経歴を基に、町の具体的課題への取り組みを期待する姿勢を示した。議会からは新体制への不安の声もあったが、支持が得られ採決では全議員の賛成によって可決。
最後に、議会運営委員会の継続調査に関する報告があり、全ての日程が終了した旨の閉会が宣告された。これをもって令和4年第1回毛呂山町議会定例会が幕を閉じる。