令和元年6月定例会で行われた一般質問では、さまざまな地域課題が取り上げられた。その中でも特に注目されたのは、「助け合いのしるし『ヘルプマーク』について」であった。
中島 千尋議員は、ヘルプマークの配布実績と市民の認知度について触れた。今回の定例会での配布実績は218個であるが、熊谷市民の認知度は低いと強調した。実際に、周囲からの助けを必要な人々がこのマークを利用する機会を増やすため、市の取り組みが重要であるとの意見が多数寄せられた。
福祉部の鯨井 敏朗部長は、市報やホームページでの周知活動を行っていることや、今後の周知計画についての質問にも答えた。部長は、公共交通機関に掲示物を載せることや、バス路線においての取り組みを強化する意向を示した。
また、熊谷市の市政宅配講座についての考察も行われた。これは市民と行政の信頼関係を深めることを目的としており、180講座を超える講座を提供している。市長公室の山崎 実公室長は、2020年度の実績に基づき、市民のニーズに合わせて講座メニューの添加や改訂を進める必要性について述べた。
交通ルールに関しても言及され、特に信号機のない横断歩道における交通事故の実態が問われた。市民部の戸森 重雄部長は、「自動車が一時停止する義務があり、その認識を高めていくことが重要だ」と強調した。現在の制度の浸透や計画が重要で、特に高齢者や子供たちの安全対策をアピールし続ける必要があるとの意見が多く寄せられた。
新島 一英議員は、スポーツイベントによるまちの活性化について議論をした。市長額からは、ラグビーワールドカップ2019を契機に市が抱える土地利用や設備関連の改善と、地域住民参加の重要性を訴えた。市と地域が連携し、今後イベント誘致を進める意向が示された。
教育問題に関する話題も多く取り上げられた。「学校給食における質の向上」や、「福祉タクシーの利用料金助成」についての質問が行われ、各議員からは市民の視点に立った多様な意見が交わされた。市民部の戸森 重雄部長は、学校教育や地域決算のバランスを取るべきと明言しており、教育長は教科書の選定において中立性の維持を強調した。
最後に、大山 美智子議員からは働きやすい職場環境づくりについて詳細な質問が行われた。職員の労働環境改善やパワハラ防止策について市役所全体の意識改革が求められ、労働時間の適正化が課題であると確認された。部局を超えた協力や周知が必要であり、今後も引き続き意見交換を重ねながら改善に努める方針が確認された。